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産経新聞記事転載2021.12.17

首都高と東北道結ぶ新高速道路 埼玉県などが検討会

埼玉県南部で慢性化している幹線道路などの渋滞の緩和を図るため、首都高速道路埼玉新都心線と東北自動車道を結ぶ新たな高速道路の整備構想が浮上している。国と同県、さいたま市が検討会を発足させ、具体的なルートなどに関する議論に着手した。

検討会では、新たな高速道路の始点を首都高埼玉新都心線のさいたま見沼インターチェンジ(IC、さいたま市緑区)、終点を東北道の岩槻IC(同市岩槻区)から浦和IC(同市緑区)の間と想定している。オブザーバーとして東日本高速道路と首都高速道路が参加しており、道路の規模や工法などについても話し合う。

想定エリアには大規模緑地「見沼田んぼ」(さいたま市、川口市)があるため、環境保全への配慮や地域住民の理解を得るための取り組みも課題となる。

埼玉県南部では、平成30年に東京外かく環状道路(外環道)の三郷南IC(三郷市)から高谷ジャンクション(JCT、千葉県市川市)の区間が開通したことで交通量が増え、渋滞が深刻化している。東京都心に近いことを背景に人口が集積して物流施設が増えていることもあり、状況はさらに悪化する可能性がある。

検討会の関係者は、混雑緩和は「喫緊の課題」だと強調し「国際競争力の強化や地域活性化に資する新たな道路ネットワークを検討したい」と述べた。(中村智隆)